長女と次女がケンカばっかりするので妻が困っている調たかしです。
今日は福岡市の懸案の1つである、福岡空港の民間委託について所見を書きます。
現在の福岡空港では、九電など地元企業や福岡市・福岡県が出資する福岡空港ビルディングがターミナルを運営し、滑走路の管理などは国が行なっています。
民営化後は、民間会社が国に権利料を支払って今までは国が担っていた滑走路等の管理を引き受け、着陸料、空港使用料やターミナルの家賃収入などから収益を得ます。いわゆるコンセッションです。
国はコンセッションを導入するにあたって、委託先の民間会社に地元自治体(つまり市と県)が資本金の10パーセントを上限に出資できるよう制度設計していますが、現段階ではこの出資についての市と県の方針が分かれています。
市は「出資しない」、県は「出資する」。
この方針については、県の考え方が正しいと言わなければならないと思っています。
国は平成29年度に委託先の民間会社の公募を行いますが、民間委託後は「着陸料」「空港使用料」「テナントの家賃」等々、様々なものを民間会社が好きなように決めることができるようになります。
これらは全て、空港利用者が支払う航空運賃や飲食代などに跳ね返るものです。これらを、民間会社が利益優先の考えで大幅に引き上げることも可能なだけに、行き過ぎにブレーキをかける機能が担保される必要があります。地元自治体が出資をする=経営に参画することには、万が一の事態から空港利用者を保護するという重要な意義があるのです。
こうしてみると、出資しない市はこうした役割を放棄し、出資する県はしっかりと向き合おうとしている…という見え方に、どうしてもなってしまうのです。
空港の民間委託については、今後も当局と議論の機会がありますので、何とかして方針転換をしてもらえるよう働きかけるつもりです。
※なお、この問題については出資の原資をどうするのか、金額がどうなるのかなど、他にも多くの論点がありますが、今日はわかりやすい部分についてのみ書きました。