今朝の西日本新聞では、来年4月の統一地方選挙に向けて、福岡県議会の選挙区調整で悩ましい問題が生じていることが報じられていました。
以下に、同紙の電子版である「西日本新聞me」に掲載された画像を引用します。
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記事で指摘されていたのは、うきは市(定数1)について直近の国勢調査をもとに計算すると、公職選挙法の人口要件を満たさない恐れがあるとのこと。この場合、近隣の選挙区への強制合区となる可能性がありますが、うきは市の場合は生活圏が近い久留米市選挙区(定数5)への合区が有力だとのこと。
また、同記事では人口の少ない地域の定数が多い地域の定数を上回る「逆転現象」が起きていることも紹介されていました。
私は先日もこのブログへの投稿でも述べた通り(https://www.t-shirabe.net/blog/4334/)いわゆる1票の格差問題で殊更に「2倍」の数字にとらわれ過ぎると、過疎地の声が政治に届かなくなる恐れがあるため、もっと柔軟に考えた方がよいという考えを持っています。
美しい耳納連山の麓に広がる自然豊かなうきは市は、父の郷里である旧朝倉町とも近く、幼少の頃にはイチゴ・巨峰・梨・柿などの地元産の果物を、親類が毎年のように送ってくれるのを楽しみにしていたこともあり、とても馴染みが深いまちです。それだけに、うきは市を単独で代弁する県議がいなくなるかもしれないということが何とも寂しく感じられます。
県議会では9月の定例会中にも来春の統一地方選に向けた選挙区調整の結論を出す方針と報じられていました。難しい判断を迫られるかと思いますが、過疎地の有権者の声がしっかり届く県政であり続けてほしいと願うばかりです。
一方、福岡市議会議員も来春で改選となります。こちらは現状で公職選挙法の人口要件を満たさない選挙区はありませんが、全市平均で見ると議員1人あたりの日本人の人口は24821人(今年7月末の速報値をもとに計算・小数点以下は切り下げ)であるのに対して、最も多い中央区(定数7)では27413人、最も少ない城南区(定数6)では20802 人となっています。法には抵触しないものの、やや開きが目立ってきているのが現状です。
仮に城南区の定数を6から5に減らした場合、全市の平均値は25228人、城南区の数値は24962人となります。先述の現状からも明らかなように、城南区の定数をどのように扱うのかは、今後の議論の中心的な話題になろうかと思います。
私は城南区の選出であると同時に城南区民であるため、今回の調整については選挙人の立場・被選挙人の立場いずれを想定しても利害関係があります。ゆえに今回の投稿で私見を述べることは差し控えます。
ただ、今後仮に城南区の1減はやむを得ないという結論に至ったとしても、単純に全体の定数を1減とするのは、全市の人口が増加している自治体の議会の対応として果たしてどうなのかという思いがあります。逆に中央区は1増とする「1増1減」になってもおかしくはありません。
福岡市議会では来春の改選に向けて議員定数を議論する特別委員会が既に立ち上がっています。年内には結論が出される見通しですが、いずれにしても市民にしっかりと説明できる内容であることが重要だと思っています。