健康的に日焼けしてきました、調たかしです。

3日間連続でご報告してきた去る3月11日の質問ですが、最後は「天神ビッグバン」プロジェクトについてです。福岡市は今後10年間で天神地区の30棟の民間ビルの建て替えを推進し、雇用の増加や大きな経済効果を狙うとした天神ビッグバンを打ち出しました。市の試算によると、30棟の建て替えでエリア内の延床面積が1.7倍に、雇用が2.4倍になることを見込んでいます。また直接の建設投資効果が2900億円、事業完了から毎年約8500億円もの経済活動波及効果が生じるとしています。

天神地区は築40年を超えるような古いビルが多いものの、建て替えがなかなか進まないことから都心機能の更新が長年の課題になっていました。ですから、こうしたプロジェクトを打ち出して、市が進もうとしている方向性には賛同します。

一方で、本当に30棟ものビルが10年間で建て替わるのか?という点では課題もあると思います。天神地区のビルには企業の本社機能などが入っているものも多く、建て替えのために休業するというわけにはいかないでしょう。どこか別の用地に新ビルを建てて移転するのが現実的で、使わなくなったビルをまた取り壊して別のビルが建つという、「玉突き」での移転が、一番現実的だと思うのです。
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そこで今回の質問では、都心部の貴重な市有地である旧大名小学校跡地の一部を、天神地区のビルの玉突き建て替えの「種地」とすることを提案しました。旧大名小学校は、福岡市出身の総理大臣である広田弘毅をはじめ、多くの偉人を輩出した歴史ある学校です。その跡地の活用がいま検討されていますが、福岡市の成長と都心機能の更新を実現するため、まさに福岡の都心100年の計を描くために活かされることこそ、ふさわしいと思うのです。

現在のところ、市は容積率や高さ制限の緩和、企業立地のインセンティブなど、条件整備の面に重きを置いている印象があります。ぜひ、玉突きプランを示して建て替え意欲を喚起するような積極的なイニシアティブの発揮を期待したいものです。