印刷物の写真と実物を見比べて、「別人やん?」と言われます、調たかしです。
先日、近所の顔見知りの方に改めて名刺をお渡ししたら、
「これ、あんたの名刺じゃないね」
日ごろの顔から眼鏡をはずして、少しふっくらさせたら、写真と一緒になるんですが・・・。
さて、今日は南片江の風致公園から少し坂を上った場所にある「天福寺」さんでイノシシ供養が執り行われました。
南片江校区では、地域の防災協会の皆さんが猟友会と協力して、10年前から罠や猟銃による
イノシシの駆除に取り組まれています。
油山の裾に広がる南片江のまちは、山に生息するイノシシと「お隣さん」のような関係です。最近でも山から下りてくるイノシシが畑や庭を荒らすなどの被害が起きていて、城南区内で唯一、校区に対策のための組織を持っているそうです。
イノシシ供養は、罠にかかったり、銃で撃たれて駆除されたイノシシの魂を慰め、地域の皆さんでイノシシの肉を頂きながら、命の恵みにも感謝するという催しです。ご住職の説法では「一切衆生悉有仏性」(生きとし生けるもの全てが仏になる可能性を持っている)という教えに始まって、命の尊さ、戦争の愚かさ等を切々と語られました。
全員で焼香ののち、会場を広間に移して、イノシシ鍋を囲んでの食事会へ。肝心の食べ物の写真を撮り忘れたのですが、これまで食べたことのある独特の「臭み」いっぱいのイノシシの肉と違って、柔らかくて匂いがなく、極めて味も良かったので、思わず感嘆の声をあげてしまいました。
きょうはご出席の皆さまに一言ご挨拶を申し上げる機会を頂戴しました。「イノシシの住処に近い山際のまちで、校区の皆さまや猟友会の皆さまが、ひとかたならぬご努力を頂いているおかげで、校区の子どもたちが安全に学校に通うことができているし、校区の外でもイノシシ被害が広がらずにすんでいるのだと思います」と申し上げて、心からの感謝の気持ちをお伝えしました。
先日発表された平成31年度の予算案の概要には、市内各所で相次いでいるイノシシ被害への対策にあたる「イノシシ課」の新設が盛り込まれていたようです。きょうの法要や食事会でも、新しい取り組みがどのようなものになるのか、非常に高い関心がうかがえました。
10年に及ぶ関係者のご努力のおかげで、南片江校区近隣の山林に生息するイノシシの個体数は減る傾向にあるようですが、全国に目を向けると個体数は増加する一方のようです。今年は亥年ですが、「猪突猛進」は我々人間の心構えだけにして、イノシシはおとなしい1年になることを願うばかりです・・・。