メガネを外して、コンタクトにしました、調たかしです。この時期、なにかと写真付きのものを人にお渡しすることが多く、かなり頻繁に写真と実物を見比べられるので、写真に合わせることになりました。紛らわしさ防止のためであります。
今日は議会報告をいたします。私が所属する自由民主党福岡市議団は、8日の条例予算特別委員会の運営理事会で、ロープウェイの検討経費5000万円の減額修正案の提出を表明しました。またこれを受けて、私は総会質疑に会派を代表して登壇し、「ロープウェイに絞った検討は時期尚早である」との会派の考えを述べるとともに、いくつかの問題点について質疑を行いました。
動画は福岡市議会のホームページでご覧いただけます。
以下、主なやり取りのQ&Aを掲載します。
Q1 ロープウェイをいつ開業したいと考えているのか?
A1 (局長)実施するか否かも決まっておらず,また,仮に実施するとしても,手続きや施設・運行システムの設計及び工事などにどれだけの期間を要するかは不明であるため,現時点では開業時期を申し上げられる段階に至っていない。
Q2 非常に市民の関心が高い案件であり、実現可能性の検討をしたいのなら市民意見の募集をしたほうがいと思うのに、一向に気配がない。市民アンケートやパブコメのような市民意見の収集をしないのはなぜか?
A2 (局長)市民の皆様に丁寧に説明する必要があると考えており,今後とも適宜,検討状況を知らせし,多くの皆様のご理解を頂きながら検討を進めていく。
Q3 ウォータフロント地区への交通アクセス強化に関する有識者会議は、委員8人のうち4人が市の部長級幹部職員だった。この有識者会議が「ロープウェイが最適」との結論を出したのは、高島市長がロープウェイの実現を公約した市長選挙からおよそ2か月後である。市長の意向が有識者会議の結論に影響を与えたのではないかと疑われても仕方ない状況になっているが、有識者会議の中立性はどのように担保されたのか?
A3 (局長)専門的見地から意見や助言をいただくために設置したものであり,輸送能力や建設費,維持管理費などの経済性,物理的な制約などの構造面の観点から専門的な意見をいただいており,公約に影響されたとは考えていない
Q4 有識者会で、そもそもBRT(西鉄が運行する都心循環の連節バス)を除いてしまっていることに瑕疵があると思っている。BRTではダメだとは議会では決めていないが、誰が決めたのか?
A4 (局長)将来必要となる輸送量に対して,一般交通への影響から路線バスと都心循環BRTの増強を見込んでも対応が困難であるのではないかと市が試算したもの
Q5 3月1日の「市政だより」には、博多駅からウォーターフロント地区への新たな交通システムとしてロープウェイが最も望ましいという市の検討結果を記したうえで、「今後、事業性や事業手法、安全性など実現可能性の検討を行い、市民の皆さんに随時お知らせしていきます」との記述がある。複数の知人が「ロープウェイは決まったんだと思った」と誤解をしていた。また、実現可能性の検討経費はいままさに議会で審議されており、未決定の事項である。未決定の内容を市政だよりで広報して、広く市民に誤解を与えただけでなく、予算を審議している議会を軽視すること甚だしい点で「不祥事」という他ない。責任ある釈明を求める
A5 (副市長)ロープウェイについては,報道でも大きく取り上げられ市民の関心も高いことから,市民の皆様に随時お知らせする必要があると考え,2月議会において住宅都市局が第4委員会で報告した内容である,実現可能性を検討していきたい旨を広報したもの。市民の皆様に事業化が決定したというように受け止められたのであれば,大変不本意であるとともに,議会を軽視しているつもりもございません
Q6 市民に誤解を与えたこと、議会を軽視したことを謝罪すべきだ。再度答弁を求める
A6 (副市長)市民の皆様に事業化が決定したというように受け止められたのであれば,大変不本意であるとともに,議会を軽視しているつもりもございません。
Q7 市政だよりが市民に誤解を与えたという事実を示して質問している。「不本意」では済まない。見識が疑われる答弁なので、訂正されることをお勧めする
A7 (副市長)大変不本意であるとともに,議会を軽視しているつもりもございません
Q8 誤解をした市民が悪いように聞こえる。不本意という表現は不適切だ。訂正しないのか
Q8 大変不本意であるとともに,議会を軽視しているつもりもございません
Q9 自由民主党福岡市議団が提案する減額修正案が可決された場合、検討経費がなくなるので、結果として市政だよりに書かれたことはウソになる。メディアでも誤報があった場合には訂正するのが常道だが、市政だよりも市の責任ある機関紙なので、市民に何らか訂正のお知らせをするのが常道だ。市長の見解を尋ねる
A9 (市長)仮定の話にはお答えできないが、今後の議会での議論も踏まえて適切に対応する
Q10 私はこの機会に、福岡市に地下鉄が整備されていく過程について、交通対策特別委員会の委員長報告を取り寄せて調べてみた。議会の先人たちは、駅の場所をどこにするか、車両基地をどこに造るかなど極めて重要な事項を議論し、結論を出してきた過程が手に取るように分かった。翻って今回のロープウェイはどうか?このまま予算がついてロープウェイが実現していけば、後世の議会人または未来の市民が、なぜ大博通りにロープウェイがあるのかを議会の資料をもとに調べようと思っても、何もわからないことになる。交通対策特別委員会で全く議論をしていないからだ。こんなことでは、議会の先人にも、理事者の先人にも、未来の市民にも、とても顔向けができない。市長には議会での合意形成のプロセスをもう少し大切にして頂きたいと考えるが、所見を伺う
A10 (市長)議会での合意形成は非常に大切だと考えている。議会に判断材料を示すためにも、今回検討経費をお願いしている。ご理解を頂ければと思う
主なQ&Aは以上です。市政だよりに関する答弁は、私も議員である前に1人の市民ですから、いまだに全く納得がいきません。当日夕方のRKBニュースで、私の議場でのやりとりを取り上げて頂いたようです(写真はRKBのホームページ上の動画より抜粋)。
この日は自由民主党福岡市議団だけでなく、市民クラブや共産党など複数の会派がロープウェイについて質疑を行いました。その内容が、翌日の新聞各紙にも掲載されました。やはり市民の関心が高い話題だと思います。
質問の最後に、私は市長に対して「ロープウェイはゼロベースで、一歩下がる勇気をともに示していかなければならない」というメッセージを送らせていただきました。福岡市の交通問題を俯瞰(ふかん)したとき、ロープウェイより先にやるべきことがあまりにもたくさんあります。自由民主党福岡市議団の減額修正案に、多くの議員が賛同して下さることを心から願うものです。