今任期、最後の議会もしっかり頑張りました、調たかしです。

本日開かれた本会議で、平成31年度の予算が成立しました。一般会計予算については、市長の原案からロープウェイの検討経費5000万円を減額する自由民主党福岡市義団の修正案が可決されました。

「福岡市で当初予算案が修正可決される例は平成に入ってからは一度もない」という報道があったように、異例中の異例です。自由民主党福岡市義団は年明け以降、ロープウェイの拙速な検討をしないようにと、市長や担当局に対して公式、非公式の場で求めてきました。それにも関わらず、来年度予算案に検討経費が計上されたため、やむなく修正案を提出した経緯があります。「現段階での具体的な検討は時期尚早で、市民の納得が到底得られない」という判断で会派がまとまり、一丸となって行動した結果、将来的にムダになるかもしれない公金の支出を止めることができたと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、この結果を得るために、他会派の議員、無所属の議員各位が共闘して頂いたことを明記しておかなければなりません。20人もの議員の賛同が得られなかったことは残念でしたが、我が会派の一員である議長を含むと減額修正案への賛成は3分の2に到達していました。圧倒的な議会の意思を示すことができたことを感謝したいと思います(写真はともに、3月13日の西日本新聞朝刊)。

 

 

 

 

 

 

 

 

夜になって驚いたのですが、市長がメディアの取材に対し、あっさりとロープウェイ構想を断念する旨を伝えられたそうで、来期も色々と議論が続くのだろうかと思っていた私にとっては、とても意外に感じられました。どのようにコメントされたのか正確なところは存じませんが、「もう議論しない」という言い方をされたようです。賢明なご判断であると賛意を表するとともに、私もこのブログでしつこく書き続けたロープウェイについては、もう今後書かないようにしようと思います。役所も、議員も、みんなで「さよならロープウェイ」でノーサイドです。

ただ、この問題の最後に、3つのことに言及をしておきたいと思います。1つ目は、あまりに稚拙な議会対応の問題です。2年前の空港出資問題のときもそうでしたが、私はこのブログに「市長が我々の意見に耳を傾けてくれない」「議会軽視の物事の進め方」といったことを書きました。そして、今回も全く同じことを指摘せざるを得なくなりました。市長と議会の二元代表制で運営される福岡市政ですが、大事なことほど議会に諮らず勝手に進めていこうとする市政運営は相変わらずであり、市側の議会対応は何かにつけて手抜かりが多く、まことにお粗末です。しっかり手順を踏んで情報提供をしたり、合意形成をしなければならないと何度指摘をしても改善がありません。非常に由々しい問題だと思っています。

市長には、膝元の議会が4年間の間に二度も紛糾する事態を招いたことを真摯に反省して頂き、今回の一件を反省材料に、今後は議会における丁寧な合意形成に努めて頂きたいと思います。

2つ目は、3月1日号の市政だよりの件です。「ロープウェイが整備されることは決まった」と誤解した市民がいたことを問題視して、私も総会質疑で厳しく追及しました(動画はこちらから)。私が懸念した通り、この3月1日号のロープウェイ特集は「誤報」になりましたので、ちゃんとした訂正のお知らせとお詫びを、速やかにされるように求めたいと思います。質疑の中で「市政だよりが市民に誤解を与えたことを謝罪せよ」と求めた私に「誤解を与えたなら不本意」などという軽い答弁で済ませようとした副市長は、交代されることがきょう正式に決まったので、見識を改めて問うことはできませんが、とにかく今後二度と、市政だよりにいい加減な記事が載らないように、役所にはふんどしをしめ直して頂きたいと思います。

3つ目は、改めて実感した議員の職責です。全体的に堅調であるとの評価がされる現市政ですが、今回のように道を外しそうになることはこれからもあるかもしれません。そんなときに、体を張って、まなじりを決して市長と対峙することこそ、議員に真に求められる仕事だというのが、私の信条です。その職責がいかに全ての市民にとって重要なものであるのかを、いま、ある種の実感を伴いながらひしひしと感じています。それと同時に、多くの市民に胸を張って「頑張りました!」と報告できる仕事ができたことを、ちょっぴり誇りに思っているところです。

ともあれ、今任期最後の議会も終わりました。私もこれから改選を迎えていきますが、まずは何としても勝ち残り、願わくば同じような職業倫理を共有できる仲間が増えた議会で、また気持ちを新たに仕事をさせて頂きたいと心から願っています。明日からまた、頑張ります!