福岡県下に緊急事態宣言が発出されてから24日、昨日と昨日の陽性者数が連続して100人を切るなど(福岡市内は6日は40人とのこと)少しずつ事態が落ち着きつつあるような印象を受けます。
私の居住地は福岡市内でもベッドタウンである城南区ですが、地下鉄の駅や事務所、地元商店会からの帰路、午後8時前後からはほとんど人とすれ違うことがありません。飲食店の時短営業だけの効果というには、さすがに説明のつかない光景です。
多くの人々が、まるで息を殺すかのような巣籠り生活を貫徹しておられる。宵の口から静まり返った地元のまちを歩きながら、ありがたい気持ち、寂しい気持ち、仕事がら申し訳ないと思う気持ちなど、色んなものが頭の中を回るのですが、家にたどり着く前にまとまる結論はいつも同じです。「一日も早く終息させなきゃいけないんだ」と。
さて、きょうは「少し気が早い」というご指摘を受けるかもしれませんが、現在の緊急事態宣言が解除された後に懸念されることについて、所見を綴らせて頂こうと思います。飲食店への1日6万円の時短協力金がもたらす地場経済への影響についてです。
昨年春先の緊急事態宣言以降、夏から年末にかけてはGO TO事業による「特需」等はあったものの、飲食業界を取り巻く環境は改善していません。家賃、仕入れ、従業員の雇用、様々な経費がかさむ中で、地元の飲食店にも借り入れを増やして経営を続けておられる方が珍しくはありません。こうした中でも、特に小規模から中規模の店舗に、緊急事態宣言後の廃業の動きが出始めています。
一つの要素になっているのが、1日6万円の時短協力金です。1月16日からの時短要請に協力する飲食店には、2月7日までで138万円が支給されますが、それ以降は3月7日までの間で、宣言が解除されるまで1日につき6万円が加算されることになります。
この金額は市の中心部の大型店にとっては何の足しにもならないかもしれないのですが、家賃相場が安いエリアにとっては、1年分の家賃に相当するかそれ以上の金額です。コロナ禍がいつまで続くのか先が見通せない中で、ある程度の経費の精算に充てられるまとまった現金収入が見込める今は、「廃業を決断できる時期」なのだろうと思います(本稿の論拠の裏付けとなる個別の聞き取り内容もありますが、個人の特定につながる恐れがあり、紹介は差し控えます)。
飲食店を支えるための協力金が、意図せぬ方向に背中を押す皮肉には、ため息の出る思いですが、緊急事態宣言が解除された後の地場経済の課題として、相当数の空きテナントが出ることを覚悟しなければならないと感じています。
地元商店会は今のところ下りたままのシャッターが目立つような事態にはなっていません。しかし、不動産情報のサイトで確認できる限りでも、様々なエリアで居抜きの飲食テナントの募集情報が増えている状況を見ると、今後も廃業の決断をする飲食店が一定数出てくるのではないかと思います。
仮に空きテナントを活用した新規出店を後押しするような施策を打てば、事業者からどのような反応が見られるのか、規模の限られたモデル的な事業を今後構築してはどうだろうかということを、きょう一日考えていました。
政治の対応が後手に回ることが、どれだけ国民・有権者を落胆させてしまうのかということは、もはや解説する必要もない昨今の情勢です。できるだけ先回りしようという視点で、今後も当面は続くコロナとの共生社会の課題を見抜く努力だけは惜しんでいないつもりですが、最近、何かと暗い表情で考え込んでいると人から指摘されるのはほとんどそのせいです。
眠りも浅いです。でも昼間にすごく眠くなることがあるので、きっと健全です。
さて、最後に少しだけ個人的なことを書きますが、先日久しぶりに娘たちを車に乗せて外出する機会があった際、私のスマートフォンを取り上げて動画サイトを閲覧し始めた娘が、女性歌手(バンド?)の恐ろしくファンキーな歌を繰り返し聴き始めました。歌詞に曰く「うっせえ~うっせえ~うっせえ~わ~♪」と。
チラチラと鏡越しに後部座席を振り返り、「それ流行ってるの?」「どこで覚えたの?」「グレたの?」などと尋ねるのも恐る恐る…。後日一人のときに聴いてみたら、硬派が売りの私のブログではとても紹介できないような内容の歌詞でした。いや、私くらいの年代から気をつけなきゃいけいないことが歌詞に書いてあったと言うべきか。とにかく最近の流行り歌、もう、よくわかんないっす…。