熱海の豪雨災害から2日。
報道によると安否不明者の正確な人数すら掴めていない中で、自衛隊・警察・消防などの関係者が必死の捜索を続けています。
1人でも多くの方が救助されることを心より願い、また救助活動に従事される方々の安全と一層の奮闘を祈念するものです。
筑後川流域に大きな被害をもたらした平成29年の九州北部豪雨から、5日で4年が経ったそうです。その前日の7月4日は、球磨川流域の九州豪雨から1年の節目。そして今年は7月3日に熱海で…。
まるで悲しみが新たな悲しみを生む連鎖のように、7月の豪雨災害が続いています。どうすれば断ち切ることができるのか。自然の猛威を前に人は無力だと嘆いても、それはあまりに詮ない。
言うまでもないことですが、豪雨は地震とは違って、かなり高い確率で危険を予知することができます。いざというときにはとにかく逃げるという心構え、どこに、どうやって逃げるのかという計画性、それを地域で、家庭で、個人で、しっかりと持っておくという周到性を、みんなが身につけることができなければ、この悲しみの連鎖は断ち切れないと思います。
もっと大きな視点では、気候変動を抑えるために個々の生活で少しの気遣いをすることなど、どこかに抜本的な解決の道があるのかもしれせんが、まずはすぐにできることから。
確かなのは、大雨のとき、自分の住まいの近くにある川や崖、山の斜面や低地で何が起きるのかを事前にシミュレーションし、個々の避難計画を立てておくことが欠かせない、いまはそんな時代だということです。
日本の国が、来年からは新たな悲しみを生まぬ初夏を迎えることができるよう…。多くの無辜の御霊に衷心からの哀悼の誠を捧げつつ、防災の決意を新たに。