東京五輪は8日夜に閉会を迎えました。
新しく採用されたスケートボード、空手、サーフィンなどをはじめ、日の丸を背負った若いアスリートたちの躍動が多くの感動を与えてくれた大会でした。
やっぱりスポーツは素晴らしい。3年後のパリが今から待ち遠しいという心境で、聖火台のつぼみが閉じてゆくのを眺めながら、「Tokyo 2020は大成功だった」と確信しました。
各国の選手団は、閉じたバブルの内側で窮屈な思いをさせられて、中には力を十分に発揮できなかった人もいたのではないかと思います。日本の魅力はおろか、東京の景色すらろくに楽しんでもらえなかったであろうことは、返す返すも残念でなりません。
しかしそんな中でも、日頃の鍛錬の成果を世界中に見せつけ、人々を熱狂させ感嘆せしめたアスリートたちの姿に、希望の光を重ねたのは、私だけではなかったはずです。
「人類の叡智と努力は、如何なる困難をも必ず克服する」。「人類はコロナに負けない」。改めてそんな希望を、そして確信を持つことができたオリンピックでした。
一方で、大会を通じて最も賞賛されるべきは、ボランティアをはじめとするスタッフの方々ではなかったかと思います。五輪の期間中、我が国では新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数が、毎日のように過去最多を記録し続けました。持ち場に足を運ぶことだけでも躊躇われるような状況下にあって、スタッフの方々は様々な場面で感染の不安と向き合いながら、一人ひとりの役割を果たされたことだと思います。彼らの献身なくして、大会の成功はあり得なかったはずです。
一部報道によれば、海外の選手団から、ボランティアスタッフが示した気遣い、おもてなしの心への感謝の言葉が寄せられる場面があったようです。人と人との触れ合いが忌避される異様な大会の中で、ボランティアを始めとするスタッフの方々が、海外からのゲストとせめてもの心の触れ合いを持って頂いたのだとしたら、そのことに対しても賞賛と感謝の気持ちを贈らなければならないと思います。
あとはパラリンピックを残すのみです。感染爆発というべき局面を迎える中ですが、無事に大会が開催されることを願います。
ネットでちらほら見かけたのですが、オリンピックの期間中、競技会場の外では大会中止を呼びかけていた人たちがいたのでしょうか。反対するも賛成するも自由なのが我が国のいいところですが、このご時世なのでメディアへの投稿やSNSでの発信など、暫くの間はステイホームでの活動に切り替えるのがより望ましいのではないかと思います。
オリンピックの日本人選手の活躍で、私の地元の飲食店では期間中に、お客さんがほとんど入らない日があったりと、大会が人流抑制に繋がったことを示唆する事例も見られました。今回のパラリンピックは民放が従来よりも力を入れて放送すると言われていますから、五輪大会同様にテレビの前に座って観戦したいと思います。